↓カフカス旅行6の続きです。
最初からはこちら(カフカス旅行記 1 【グルジア】トビリシ~ボルジョミ - ながさっちゃんぽん)
2020/2/23 ムツヘタ・トビリシ
エレバンからトビリシ行き国際夜行列車に乗車して6時間程経った3:30頃,目が覚めると列車はアルメニア側国境Ayrum駅に到着していた。3:40,パスポートと切符を用意しておくよう車掌から伝達。3:55,職員がコンパートメントにやって来て出国審査完了。4:10には列車が動き出した。
国境を超え暫くして今度はグルジア側国境サダフロ駅に停車。4:40にパスポートと切符を用意しておくよう車掌から伝達。4:45,剽軽な警察官が来訪し「Welcome to Georgia~!」と言いながらパスポートを回収。5:10,職員が来訪し簡単な荷物検査を実施。その後パスポートが返却された。
アルメニア・グルジア間の鉄路国境越えは全体として非常にスムーズだった。国境によっては駅に一旦降ろされたり,コンパートメントの一つを即席のイミグレにして一人一人呼び出されたりするが,アルメニア・グルジア間はずっと自分のベッドで待機していれば向こうからやってきてくれるので気楽なものだった。
7:50,トビリシ中央駅に到着。ちなみに使用したシーツと毛布は降車前に車掌に返却する必要がある(車掌が回収に来たタイミングで渡せばよい)。
駅最上階のトレインビューのスタローバヤで充電を兼ねて休憩。昨晩奇蹟的に取れた飛行機のオンラインチェックインを済ませた。この日は飛行機が出るまでほぼ一日暇だったので,トビリシから少し離れた古都ムツヘタまで行くことにした。
9:15,スタローバヤを出て地下鉄でディドゥベへ移動。トビリシから各地へのマルシュはディドゥベから出ている。
9:39,ディドゥベで物凄い数のマルシュの中を彷徨いつつ,何とかムツヘタ行きのマルシュを発見。場所が本当にわかりづらいので人に聞くしかない。滅茶苦茶だがმცხეთამდე маршрутка სად არის? (ムツヘタムデ マルシュルートカ サダリス?)で充分通じる。*1マルシュの切符はマルシュが停まっていた直ぐ傍で売られていた。運賃は1.5ラリ(=60円)。
トビリシ~ムツヘタのマルシュは需要が高いのか,今まで乗った9人乗りマルシュよりもかなり座席数が多く,外観はミニバスのようだった。幸い私が乗った時には既に殆どの座席が埋まっており,比較的すぐに発車した。
ディドゥベを出て20分程でムツヘタに到着。
いい雰囲気。
世界遺産のスヴェティツホヴェリ大聖堂。名前を覚えられない。
グルジア正教で長らく重要な聖堂である。日曜日だったので中で礼拝が行われていた。
観光客も続々と訪れていた。
クラ川沿いの遊覧船乗り場から。 山の頂に見えるシルエットがジワリ修道院。対岸にあるが,近くに橋がないので大迂回を強いられる。
少し歩いてサムタヴロ教会・修道院に来た。こちらも世界遺産。中に入れるが撮影は禁止だった。
ここからタクシーでジワリ修道院に向かう。少し古い情報だと往復で15ラリ(=600円)と書いてあったが,Yandexで配車すると片道で15ラリだった。客引きのおっちゃんが15ラリで話し掛けてきたので,もしかすると配車アプリより直接交渉して行った方が安くつくかも知れない。
11:34,ジワリ修道院到着。
何だか凄い所に来た。
中は礼拝する人と観光客とでごった返していた。
ムツヘタ市街の眺望。スヴェティツホヴェリ大聖堂やサムタヴロ教会・修道院が見える。
北方向への眺望。
ジワリ修道院側面。
12:20,タクシーでムツヘタ市街地に戻ってきた。再びスヴェティツホヴェリ大聖堂へ。
中に入って聖歌を聞いていると礼拝が終わって奥まで入れた。中はとにかくフレスコ画が凄い。
お香の煙で聖堂に射し込む光がくっきり見える。
礼拝ではこの花が添えられた柱に向かって信者が拝跪しその手前の部分に口づけや額づけをしていた。これが「命を与える柱」だろうか。
グルジアを旅行していると人々の敬虔さに驚く。タクシーの運転手は教会や聖堂の前を通り過ぎるだけで十字架を切るし,大抵のマルシュはルームミラーなどに十字架やイエスの肖像画をつけている。彼らにとって神の存在は当たり前であり,日常生活にも神の存在が深く根差しているように見えた。
13:20,トビリシへ帰るマルシュに乗車。行きと違って帰りは運賃後払い方式だった。乗り場はサムタヴロ教会・修道院の手前にあるバス停。帰りのマルシュは超満員で立ち乗車だった。ハイエースのような車の中での立ち乗車だったので非常に疲れた。
ディドゥベ到着後,地下鉄でアヴラバリ駅へ。初日に続いて旧市街を観光することにした。
14:12,アヴラバリ駅到着。気になっていた平和の橋へ。
どういう構造をしているのか外観からは全くわからなかったが,中を覗くと吊橋のような感じに見えた。
このように上から吊られている。
変態的構造。
メテヒ教会前のメテヒ橋。1951年に架けられたアーチ橋。
いつ見ても綺麗なメテヒ教会。
温泉街を横目に掠め,植物園へ向かった。入園料4ラリ(=160円)。めちゃくちゃ広い植物園なので全てを見て回ることはできない。
植物園はナリカラの丘からも入れるようで,丘へ上がれる階段があった。
その階段からナリカラ砦。
植物園からちょっと逸脱するが,ナリカラの丘沿いに西へ移動。
グルジアの母の像。
手前の鉄塔は何だろうか。碍子が付いているが電線は張られていない。右奥にテレビ塔が見えている。
植物園に戻った。
なぜ俺はトビリシで登山をしているのか…
広すぎる植物園。
これもナリカラ砦の一部だろうか。植物園はナリカラ砦のすぐ裏(南側)にあるので,ナリカラ砦を直ぐ傍で観察できる。
園内で新郎新婦の写真撮影に遭遇。
ナリカラ砦が一番よく見える場所だった。北側からだと上の部分しか見えないので,南側ならではの眺望だろう。
違う地点から。結構奥行きがある。
温泉街まで下り,奥の滝へ行ってみた。滝よりもその道中の景観の方が面白い。
温泉街近くで晩飯を摂ることにした。ヒンカリが美味いというMaspindzeloへ。
ハルチョー,ヒンカリ(パクチー入り)5個,ヒンカリ(パクチーなし)5個,チャチャ。ハルチョーが物凄く美味しかった。ヒンカリは一つ一つが大きくて汁も大量で,5個でもう腹一杯になった。パクチー入りの方が美味かった。ビールも追加で注文した。
夜のメテヒ教会。
夜のナリカラ砦。
そろそろ空港へ向かう。時間に余裕があったので37系統のバスを使うことにした。
Station Square(トビリシ中央駅)と空港とを結ぶ37系統はアヴラバリからも乗車できる(地図中赤矢印が停留所)。公式サイト(Tbilisi Transport Company)でルートや時刻表が確認できる。ちなみにスマホからだとレイアウトが崩れて閲覧できない。
アヴラバリから空港までは40分くらいだった。渋滞があればより時間がかかる可能性もある。車内は満員で中々坐れなかった。空港利用客・関係者以外の利用も多い。一部座席にはUSB充電ポートが備わっていた。
21:00頃空港着。
Buta航空では受託手荷物だけでなく機内持込手荷物にも運賃が発生する。またオンラインチェックインをせずカウンターでチェックインをするとチェックイン料が発生する。オンラインチェックインをすると,普通の航空会社では受託手荷物がない場合カウンターに行く必要はないのだが,Buta航空では機内持込手荷物の計量が必要なため結局カウンターに行かねばならない。
まずカウンターで機内持込手荷物の重さや寸法が基準値以内であることを確認し,証明書を貰う。次にカウンター右手にあるButa航空のオフィスの窓口に行き,証明書を渡して運賃を支払うと,何かの紙が渡される。最後にそれを持って再びカウンターに行くと,機内持込手荷物にシールが貼られて手続き完了となる。ちなみに運賃支払いはクレジットカード使用可能だった(手数料が別途かかる)。
23:25,搭乗開始。バクーへ出発。