カフカス旅行記 9 【グルジア】バク~トビリシ,ゴリ

カフカス旅行記8の続きです。

最初からはこちら(カフカス旅行記 1 【グルジア】トビリシ~ボルジョミ - ながさっちゃんぽん

 

2020/2/25 バクー~トビリシ,ゴリ

 

7:10,アゼルバイジャン側国境のBöyük Kəsik駅に到着。7:20,出国審査。二等寝台コンパートメントの一つが即席のイミグレとなり,一人ずつ呼び出された。この間にシーツが回収された。

8:05,Böyük Kəsik駅を定発。

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同室のグルジア人が窓を見てみろというので覗いてみると朝焼けだった。国境の鉄路の朝焼け。

8:30,国境を跨いでグルジア側国境のルスタヴィ駅に停車。暫くして入国審査。同室のグルジア人はスーツケースを隈なく調べられていたが,自分の荷物はチャックを開けられた程度だった。

かなり時間を要したのか,10:00に25分遅れでルスタヴィ駅を発車。同室のグルジア人が私の読んでいたニューエクスプレスロシア語を手に取り興味津々の様子だった。ニューエクスプレスグルジア語を取り出して見せると,(皆ロシア語が話せるのでグルジア語は)必要ないぞと言われた。

11:00頃,トビリシ中央駅到着。トビリシから車で一時間程の所にあるゴリへ行くことにした。駅で余ったマナトをラリに両替し,各地へのマルシュが出ているディドゥベへ地下鉄で移動。

ディドゥベに着いてゴリ行きのマルシュを探すも,やはり物凄い数のマルシュの中から簡単には見つけられなかった。人に聞くとあっち指したりこっち指したりとまちまちで迷ったが,大声で「ゴリゴリゴリゴリゴリ~!」と叫んでいる運転手を発見し無事に乗車できた。幸い私が乗った時にはほぼ満員だったので,乗車して間も無く発車した。

12:33,マルシュ出発から1時間ちょうどでゴリに到着。目的地のスターリン博物館の北側を通るタイミングで「ここで降ろして欲しい」と言うと降ろしてくれた。恐らく終点まで乗車すると川沿いのCentral Bus Stationまで行ってしまう。

スターリン博物館から少し歩いたレストランで昼食。

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ツィナンダリを注文したが品切れで,代わりに出してくれたのがこのTELURIというワイン。めちゃくちゃ飲みやすかった。

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アジャリハチャプリ。でかいのでこれ一つで昼飯として充分適量。

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シュクメルリ。初日にボルジョミで食べたシュクメルリは汁がサラサラの液体だったが,こちらは汁がタルタルソースのような感じでよくチキンに絡んだ。松屋のシュクメルリはこちらのタイプに近いと思う。ニンニクが効いており大変うまい。グルジア料理最高。

昼食後,ゴリの街を散策開始。まずは城砦に向かうことにした。

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Nikoloz Baratashvili公園。

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ゴリ城砦。既に最高の予感。

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いい感じ。

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南側を俯瞰。

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十字架が立っている。

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北西方向を俯瞰。左奥に青く見える山々はもう南オセチアである。いつか行ってみたい。

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西側。ゴリ城砦の頂上は経験したことのないくらいの暴風だった。日常的にこの辺りは暴風が吹くのか,山上に風車が建っている。

城砦を下りてスターリン博物館へ。

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スターリン博物館。ゴリはスターリンの出生地である。

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若かりし頃(15歳前後)のスターリン

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こういった絨毯が無数展示されている。

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万寿無疆。

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最大のお目当てのスターリン専用客車。外観だけなら入館料を払っていなくても見れるが,入館料を払っていると中も見学できる。

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随所に使われている木と赤絨毯が高級感を匂わせる。

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付き人の部屋は至って簡素。

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スターリンの部屋に風呂まで付いていて驚いた。ベッドや卓は隣の部屋にある。

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一番奥は会議室。

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窓枠が不規則で特別車輛感がある。

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スターリンの生家。

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ゴリの人々はスターリンに対しどう思っているのだろうか。地元の生み出した「ソ聯の」偉人であって,現在の憎きロシアとは無関係と捉えているのだろうか。10年前の南オセチア紛争でゴリはロシア軍による爆撃と占領を受けている。

実際,2010年にゴリ中央広場にあったスターリン銅像が撤去された際には市を二分する議論が巻き起こったようである。*1

 

博物館からタクシーでゴリ駅へ移動。

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16:13発のトビリシ行き(#11)に乗車。運賃8ラリ。オズルゲティ始発の列車(#11)とクタイシI始発の列車(#17)がリオニで連結した編成。ここで初めて気付いたが,駅電光掲示板の時刻は到着時刻であり発車時刻ではないようだ。

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トビリシ行きは左手の島式ホームに到着する。到着前までに渡り損ねると乗車できなくなる。

17:30頃,トビリシ中央駅に到着。

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床屋っぽい看板。街中の生きたグルジア文字ともまもなくお別れ。

空港への路線バス(37系統)に乗車しトビリシを後にした。

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さらばカフカス