最近のカラオケが凄いという話

この前カラオケ行った時に知ったのだが,最近のカラオケ(JOYSOUND MAXシリーズ)は持込み音源やYouTubeなどの動画サイトの音源で手軽にカラオケができるらしい。お爺ちゃんなので高額賠償のリスクを負いながらアンプにRCA-φ3.5mmで繋ぐ方法しか知らなかった。あの方法は自身の知識に相当の自信がないとやるべきでないし,やる前に店側の許諾を取らねばならないし,抑も物理的な問題としてカラオケ機器やアンプが棚に固定され,背面にケーブルを接続するような空間の余裕は基本的にないので,方法は知っていてもこれまで持込み音源でカラオケしたことは一回もなかった。ネット上にはアンプではなくカラオケ本体機器のマイク接続部に挿す方法も挙げられていたりするが,マイク用の端子なので単に繋ぐだけでは適切な音量調整が困難なのが予想されるのと,モノラル出力になる虞がある。いずれにせよ従来持込み音源でカラオケするのは基本的にはハードルが高かった。

しかしJOYSOUND MAXシリーズには公式の機能として手持ちの動画を使ってカラオケする機能,動画サイトの動画でカラオケする機能が備わっている。恐らく本来的にはあくまで背景動画をすり替えられる機能だが,動画を送信すると動画の音声までちゃんと入るので,事実上持込み音源や動画サイト上の音源でカラオケができるようになっている。

www.joysound.com

 しかしその仕様についてはネット上に情報が少ない。この機能が出てもう2年くらい経っているようだが,まだユーザーに浸透しておらず便利な機能ながら意外と使われていないのかも知れない。この記事では先日実際にJOYSOUND MAXでこの機能を試してきたので備忘録を兼ねて纏めておく。

1.手持ちの動画を送信する機能

自作曲を動画にしてiPhoneに転送しこれをカラオケに送信してみることにした。この機能については(JOYSOUNDで非収録曲を歌う~持ち込みカラオケが超簡単になった~ | れうたのアメブロgoo!)が参考になった。

まずムービーメーカーに自作曲と適当な画像を取り込んで適当なビットレート(492kbps)でmp4で書き出した。音声は先のリンクに48kHz以上では音ズレが発生するという情報があったので44.1kHz(131kbps)にした。歌うことを考えると画像は適当に歌詞を書いておけばいいと思う(この機能で動画を流している間スマホは使えないのでスマホから歌詞は見れない)。動画のサイズは13.1MB程度になった。音声ファイルに静止画1枚を入れているだけなのでこの程度(もっと減らせそう)になった。(JOYSOUND MAXの背景動画転送機能を試す (iOS版) | れうたのアメブロgoo!)によると100MB前後まではいけるらしい。iPhoneからカラオケへの送信時間は30秒程度だった。送信後動画が始まらないので一旦送信画面を閉じて再送信すると無事動画が流れた。ちなみに行ったのはジャンカラだが,音の鳴りは結構良かった。スピーカーはオーテク製で,調べてみると(業務用カラオケ|株式会社オーディオテクニカ)50Hz前後から20kHzまでちゃんと出るかなりハイスペックなスピーカーだった。古い店だとスピーカーの片側が壊れていて片側しか音が出ないということがあるが,申告すれば部屋を代えてもらえる。

次にiPhoneの画面収録機能の動画を試した。自作曲のサンクラを開いて画面収録し送信してみたが,映像は流れたが音は鳴らなかった。同じmp4でもなぜか画面収録は再生不可能の様だった。

この機能,送信された動画は都度削除されるが,動画送信時のポップアップに著作権についての注意書きがある。今回はすべて自分の曲を流したので全く問題ないが,購入した音源に動画をつけて流す場合はどうなのか(不特定多数が二次利用できるような機能ではなく都度削除されるし,購入したものを機器に飛ばして動画を再生するだけであるから問題ないとは思うのだが),JOYSOUNDの公式頁には記載がない。この件についてJOYSOUNDに問い合わせ,回答を得たが,何故か回答結果は非公開にするよう求められたのでここには書かない。気になる人は問い合わせすると良い。

2.インターネット上の動画を送信する機能

YouTubeニコニコ動画の動画を送信する機能がある。動画を自分で作るより遥かに簡単だが,フィルターと思しき機能制限がかかっており,制限された動画は検索結果に表示されないようになっている。基本的にレーベルやアーティストの公式アカウントの動画,及びサブスク配信で自動生成された動画はフィルターに引っ掛かり表示されなかった。

このフィルターだが結構ガバガバで,例えば(Kizuna AI - Hello, Morning (Prod.Nor) - YouTube)は制限されたが,(【VR 8K 360°】Kizuna AI - Hello, Morning ~Happy New Year Edition~【Special Music Video】 - YouTube)は制限されていなかった。どちらもKizuna AIの公式チャンネルの同一楽曲の動画である。またアーティストによっても差があり,多くのアーティストの公式MVが制限される中,例えばAiobahnの公式チャンネルは制限されていなかった。

動画によるラウドネス調整は全くされていないため,音量の小さい動画はiPhoneのキョクナビアプリの音量を大にしても小さかった。カラオケ機器のミュージック音量を上げればよいが,歌い終わったらちゃんと下げておかないと動画が終わった瞬間に爆音の待機画面が流れるので注意が必要である。